【戸田市議会2026年3月定例会一般質問】(要旨)

1.本市の会計制度と予算執行方針について
<主旨>本市の会計制度及び予算執行の在り方については、企業会計的視点を適切に取り入れ、中長期的な見通しと機動性を備えた財政運営へと一層進化させていく必要がある。
① 現行の自治体会計は、現金主義・単式簿記を基礎として構成されており、法制度上、企業会計そのものへ直ちに移行することは容易ではない。
しかしながら、財務書類4表を活用することにより、資産・負債の状況や減価償却費等、従来の制度では見えにくいコストを補完的に把握することが可能となる。
本市においても、国の基準に沿った財務書類を作成・公表しているが、その内容は前年度分を翌年度末に示すものであり、政策判断に活用するには時間的な隔たりがある。

② 四半期ごとの会計制度については、地方自治法の下、自治体においては年1回の決算認定が基本であり、企業会計のような四半期決算を制度として実施することは想定されていない。
他方で、法定の四半期決算の導入が困難であるとしても、年度途中における財政状況や予算執行状況を速報的に把握し、迅速かつ的確な経営判断へとつなげる仕組みについては、十分に研究・検討されるべきである。

③ 予算執行における、いわゆる「使い切り文化」については、市としてもその是正を執行指針に明記し、不用額が見込まれる場合には減額補正を実施している。
しかし、本来重視すべきは、単に予算を残すことではなく、計画と実績の差異を客観的に検証し、その検証結果を翌年度以降の改善へ着実に反映させることである。
そのような不断の見直しの積み重ねこそが、事業の再構築やスクラップ・アンド・ビルドを促し、より質の高い財政運営につながる。

④ また、持続可能な財政運営を実現するためには、歳出の適正化のみならず、歳入確保の強化も不可欠である。
本市においては、広告掲載、ネーミングライツ、ふるさと納税の強化などに取り組んでいるが、今後は、公共性・公平性・ガバナンスの確保を大前提としつつ、財源確保に資する新たな取組についても検討を深めるべきである。

以上を踏まえ、財務書類をより適時に活用しながら、中長期的視野に立った財政運営を推進するため、次の4点を提言する。
①企業会計的視点の導入
②半期・四半期レベルでの財政・執行状況の把握
③年度途中における予算執行の点検
④基金積立の強化

2.県営戸田公園とボートコースの活用について
<主旨>県営戸田公園及びボートコースを、本市が誇るべき重要な地域資源として一層活用し、「ボートのまち戸田」を市民が実感できるまちづくりを推進するとともに、誇りと愛着を育む象徴的な空間へと高めていくべきである。

令和8年度予算に計上された「戸田公園周辺ブランディング事業」については、その方向性を確認するとともに、本市の将来にとって大きな意義を持つ取組として強い期待を寄せるものである。

戸田公園及びボートコースは、全国的に見ても高い価値を有する地域資源である一方で、競技関係者以外の市民や来訪者に対する認知はなお十分とは言えない。
また、アクセスの分かりにくさ、滞留性や周遊性の弱さなど、活用の広がりを妨げる課題も見受けられる。
市は県と連携し、令和8年度及び9年度の2か年にわたり、地域リサーチ、ワークショップ、PR戦略の策定等を進める方針を示している。

さらに、「ボートのまちづくりコンソーシアム」は、地域住民、競技関係者、行政が連携し、ローイングへの関心向上と地域活性化を図るための重要な枠組みである。
これまでエルゴメーター体験会や各種PR活動を実施してきたことに加え、今後は、トップ選手との交流、艇庫見学、魅力発見ガイドの作成等に取り組む方針が示されている。

今後求められるのは、単発的な施策の積み重ねにとどまらず、戸田公園駅からボートコースまでを含めた面的かつ一体的なまちづくりの視点である。
あわせて、数十年先を見据えたグランドデザインを描き、その実現に向けて計画的に施策を展開していくことが重要である。
そのためには、ブランディング事業とコンソーシアムの連携を一層強化するとともに、必要に応じて「ボートのまち推進室」のような専門部局の設置も視野に入れるべきである。

3.本市のトップスポーツチームについて
本市には、ラグビーのヤクルトレビンズ戸田、ソフトボールの戸田中央メディックス埼玉という、高い競技力を有するトップスポーツチームが存在している。
これらのチームは、スポーツ振興、教育、子育て支援といった分野に資するだけでなく、市民の誇りや愛着、すなわちシビックプライドを醸成する上で、極めて大きな役割を果たし得る存在である。

したがって、これらのチームを単なる連携先として位置付けるのではなく、「わがまちのスポーツチーム」として、市全体で応援し、支えていく気運をさらに高めていくことが求められる。

加えて、「ボートのまち戸田」という本市固有の地域特性を生かし、社会人及び大学のローイングチームとの連携を一層深めることで、戸田ならではのスポーツ文化と地域の一体感をさらに醸成していく必要がある。

【戸田市議会2026年3月定例会一般質問】(要旨)
【戸田市議会2026年3月定例会一般質問】(要旨)
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